BIツールという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
BIツール(ビジネスインテリジェンスツール)は、企業がデータを分析し、意思決定をサポートするために使用するソフトウェアやプラットフォームのことです。
本記事では、近年クラウドやAIとの統合で進化するBIツールの概要をお伝えできればと思います。
ExcelよりBIツールが適している業務
筆者は、ITヘルプデスクという仕事柄、問い合わせ件数や傾向の報告のために、Excelと格闘することが多いのですが、そこで知ったのがBIツールです。同様に、今のところデータ収集はExcelで、ついでに集計や加工もExcelでという職場も多いと思います。(それで十分という声も実態としてあるのかもしれませんが…)
もちろんExcelでも集計や加工は可能ですが、データ量が増えてくると、手作業では時間がかかる、関数やマクロなどが複雑となりブラックボックス化しやすい、データが重くなるにつれエラーが起こりやすくなる(最悪の場合、ファイルが壊れデータが消える可能性もある)などの問題を抱えやすくなります。そのため集計や加工に関しては、それらを得意とする専用のツールで自動化し、作業の煩わしさやデータ消失の危険性を排除してしまうのが理想です。
BIツールの主な機能
BIツールを使うと次のようなことができます。
1. レポート作成:
BIツールを使うことで、定期的なレポートの作成が自動化されます。手動でレポートを作成する手間を省き、時間を節約できます。
2. データ可視化:
BIツールは、データをグラフやチャート、ダッシュボードなどの視覚的な形式に変換することで、直感的に理解しやすくします。ダッシュボードは、企業の重要な指標(KPI)やデータを一元的に表示するインターフェースで、経営者や担当者は瞬時に必要な情報を把握し、迅速に対応できます。
3. 予測分析:
AIや機械学習を活用することで、BIツールは過去のデータを基に未来の予測を行います。在庫管理や売上予測、リスク管理などの重要なビジネス判断をデータに基づいて行うことができます。
BIツールの代表的な製品
現在、BIツール市場には数多くの製品があります。そのうちの代表的な4つをご紹介します。
製品名 | 提供元 | 特徴 | 価格モデル | 無料トライアル |
DOMO | Domo,Inc. | 完全クラウドベース、高度なデータ統合 | サブスクリプション制、数千ドルからスタート | 30日間 |
Tableau | Salesforce(旧Tableau) | 多彩な可視化、高度な分析機能 | 月額料金、約70ドル〜(デスクトップ版) | 14日間 |
PowerBI | Microsoft | Microsoft製品との統合が得意 | 無料〜月額9.99ドル、プレミアム機能あり | 無料(Desktop版) |
QuickSight | AWS | AWSとの高い統合性、スケーラビリティ、シンプルでデザイン性が高い | 月額18ドル(基本) + 従量課金 | 30日間 |
まとめ
BIツールの登場は10年ほど前ですが、従来のBIツールは、大規模な企業向けであり、IT部門や専門のアナリストが使うものでした。しかし、クラウド技術の進展やAI(人工知能)の導入により、今では手軽に利用できるBIツールが登場しています。
活用ができれば組織の意思決定を支える強力なツールになりますね!
BIツールなるものがあるんだ〜という方に、知っていただくきっかけになれば幸いです。では、また次の機会に!